医療機関は看護師が辞めない職場環境をどう整備するか

看護部は、病院で働いている医療従事者のなかでは最もその数が多い、看護職が所属する部署です。多くの病院では診療科などの部門ごとにチームで業務を行っており、看護師長・部長といった管理職がまとめ役となっています。

病棟ではベッドごとに担当を定める担当看護師制を採っている病院が多く、外来では業務ごとに担当を決める機能別看護制を採っているところが多くなっています。

診療の補助を行います

スタッフは現場意識が強いことが多いためため、現場での指示と看護部としての指示に違いがあると、どちらに従えばよいかわからなくなります。

働きやすい職場づくりのためにも、経営者は明確な理念や方針を掲げ、行動指針を示すと同時に、現場を熟知している看護師の声を拾い上げて確実に現場に反映するシステムを構築することが求められます。

多くの医療機関で看護師不足が問題となるなか、看護系大学の増加や医療法施行規則の見直しによって、看護師の供給量増加が急速に進んでいます。またブランクのある看護師の職場復帰を目的とした看護師復職支援セミナーも開催されています。しかし、厚生労働省による需給見通しに関する検討会の報告では、2015年でもまだ1万5000人程度の不足が見込まれるとしています。

日本看護協会が2009年に行った「病院における看護職員需給状況調査」によると、看護師の離職率は11.9%で5年ぶりに改善の兆しを見せており、新卒の数字も初めて9%を割り8.9%となりました。

慢性的な看護師不足に悩む病院は多いですが、離職率の改善は各病院が職場環境の向上に取り組んでいることを示しており、人材をいかに集めるかということよりも、いかにスタッフが止めない職場にするかが最重要課題になっていることがわかります。

給与が多いことに越したことはありませんが、看護師はそれだけで職場を選んでいるわけではありません。勤務条件等の環境面を充足させることは勿論ですが、仕事における達成感や周りに認められているという意識が満たされなければその職場に定着することは難しくなります。