診療報酬の改定で医療業界を管理する日本の厚生行政

医療機関が患者さんに行う診療行為への対価として公的医療保険から支払われる報酬のことを「診療報酬」といい、診療行為ごとに全国一律で点数(1点=10円)が決められています。

この点数を医科、歯科、調剤に分類し、それぞれの点数を算定するための要件が細かく記載された一覧表が診療報酬点数表です。また、公的医療保険で支払われる薬には、薬価基準が定められています。

マイナス改定に医師会は反発

診療報酬は2年に1度、改定が行われます。まず、診療報酬を全体としてどれくらい引き上げる(引き下げる)かを決定します。その後、点数の配分を決めていきます。

改定率は、厚生労働省と財務省の間で折衝が行われ、最終的には首相官邸などが加わって決定されることが多くなっています。増大を続ける医療費の抑制を図るため、マイナス改定が続いてきましたが2010年には10年ぶりのプラス改定となりました。

日本の厚生行政は、医療法の改正と診療報酬改定で医療業界を管理してきました。改定の方向性により今後の医療がどのような方向に向かっていくのかを推測することが可能であり、医療機関の経営者も全体の方向性を見据えながら自院の舵取りをすることが求められます。

超高齢化社会を迎え、介護と医療の連携が重要視されるなか、診療報酬の改定が2年に1度であるのに対し、介護報酬は3年に1度の改定、つまり同時改定は6年に1度となっている現状に疑問の声も上がっており、現在見直しの検討も行われています。