診療科数の多い大規模病院ほど請求漏れが多い傾向に

レセプトとは病院等が医療費の保健負担分の支払いを請求するために発行する明細書のことです。医療機関が行う請求事務には受診した患者への請求と保険者への請求の2種類があり、具体的な請求事務として、それぞれ、「一部負担金の算定」と「レセプトの作成」が必要となります。

入院や外来における診療行為は暦月単位で診療報酬明細書によって保険請求が行われます。全国の医療機関から提出されるレセプトは、まず、第三者機関である審査支払い機関(国民健康保険団体連合会、社会保険診療報酬支払基金)で審査され、その後各保険者へ送られて再審査が行われます。

オンライン請求は努力義務

レセプトの作成は病院の経営に影響を与える非常に重要な業務ですが、診療報酬請求代行業者である日本医療事務センターが実施した調査結果によると、請求漏れがほとんどないとした病院は24%にすぎず、多くの病院で請求の漏れが起きていることがわかります。

診療科数の多い大規模な病院ほど漏れが多くなる傾向にあり、発生する理由と場所は「医療現場での記入漏れ」が最多で75%となっており、以下、「医療現場と医事課との連携不足」、「医事課の見落とし・誤認」、「医事課スタッフの知識不足」、「医師等による不明確な記載」となっています。

レセプトの管理効率化、迅速化、人為的ミスを排除することを目的として、2006年にはオンライン請求の義務化にむけた方針が決定されました。しかし、高齢の医師や小規模の診療所では対応できないとの声もあり、努力義務にとどめられました。現在、医科で2割、歯科で3割の医療機関が手書きによるレセプト作成を行っています。